あそびまなび!?

    イオンファンタジーのエデュテイメント

    お子さまの夢中を科学する、LabMeets(ラボミーツ)実施レポート

    レポート

    2021.01.27 UP

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    株式会社イオンファンタジーは、理系学生の研究を企業の経営課題解決に応用するインターンシップ 「LabMeets(ラボミーツ)」の第1期(2020年11月25日、12月2日、8日の計3日間・オンライン開催)に課題提供企業として参画。こちらの記事では、その実施レポートをお送りします。

    LabMeetsは、「君の研究で、経営を解こう。」というスローガンのもと、理系学生の研究に新しい可能性を提供するために、電通若者研究部と株式会社POLが設立した取り組みです。

    お子さまが夢中になって楽しむうちに、能力が引き出され、気がついたら成長している。そんな体験をつくっていきたい、という当社の想いをアカデミックなアプローチで実現するため、当社はLabMeetsの第1期の課題提供企業として参画いたしました。

    プログラムでは、300以上の応募の中から選ばれた約30名の理系学生を選出。当社が追求する「あそび×まなび」=エデュテイメントの領域における、AI技術を活用した事業を提案いただきました。当社社長の藤原信幸も審査員として参加し、学生との意見交換を通して交流を深めました。

    第1期の優勝チームは、2020年12月10日(金)に開催された日本経済新聞社主催『Data Society Fes 2020 ~2021 Student Academy 学生LT大会~』にも出場。当大会でも優勝という華々しい結果を残しました。

    あそびの「これまでの当たり前」と「新しいあたり前」

    Day1では、まず「夢中」とは何か、仮説を立てるところからスタート。グループごとに、お子さまの夢中とは何か、そしてどうすれば計測できるのか、ディスカッションを重ねていきました。

    Day1のグループワークのサマリー

    Day2以降、学生たちは実際に施設見学やリサーチも行ないながら、お子さまの遊びに関する「これまでの当たり前」と「新しい当たり前」の仮説を構築。メンターもサポートしながら、グループワークを通して、提案をブラッシュアップしていきました。

    Day2グループワークのサマリー

    最終日のDay3では、全6チームが最終発表を実施。一ヶ月弱の短い期間の中で、打ち合わせを重ねて臨んだ発表内容を以下、ご紹介します。

    各チームの発表内容

    A班:『ララちゃんがお子さまを輪の中に誘導』

    施設見学を通して発見した、「ひとりではなく、複数人数で遊んでいるお子さまは夢中である」という発見をもとに、ひとりで遊びにきても複数人数で遊べるように誘導することで、夢中のループを継続させようという提案。AIでお子さまの視線や顔の動きからお子さまの夢中度を判定し、夢中度が低い子にはデジタルサイネージ上のキャラクターが呼びかけることで、自然に輪の中に誘導して子どもたちに楽しんでもらえるのではないか、というアイデアです。

    (A班提案資料より)

    B班:『AIでお子さまの夢中を開放』

    「近年、遊具の遊び方が制限されており、お子さまの夢中まで制限されている」という課題を設定。プロジェクションマッピングを活用し、限られた空間でも自由な遊び方ができるようにする施策です。AIを活用して、お子さまの特性に合わせて最適化された遊びを提案することで、お子さまが成功体験を重ね、より高い目標へチャレンジしたいという動機づくりを提供する狙いも。

    (B班提案資料より)

    C班:『お子さまが遊んだデータを価値に変える』

    「遊び場」を「お子さまのシンクタンク」と再定義し、お子さまが遊ばれた内容や行動を、データとして蓄積していくという提案。お子さまは常に、新しい遊具で遊べることに加え、ご家族はお子さまを預けることで、データ提供の対価がもらえるという好循環を生み出す点がポイントでした。

    (C班提案資料より)

    D班:「デジタル空間で親子を繋ぐ」

    「夢中とは人と人の繋がりである」という視点から、当社の施設で遊ぶことで親子のコミュニケーションを提供しようという提案。お子さまがお絵かきしたイラストを、AIでデジタル生成し、親子のコミュニケーションのきっかけに変えるというものです。

    (D班提案資料より)

    E班:「遊び場を区切る作戦」

    施設見学やリサーチから見えた「公園の遊具をはじめ、あそびがどんどん禁止されている」という発見から、AIを活用して「危なくない危険」を実現するという提案。施設上部に設置されたカメラによって、親はお子さまの様子を確認できるほか、様々な遊びを可能にします。

    (E班提案資料より)

    F班:「子どもチーム vs AIチーム」

    「夢中は友達・他者との相互作用である」という切り口から、「遊具で遊ぶ」というこれまでの当たり前を「遊具と遊ぶ」という新しい当たり前に転換。遊び相手自体をAIにすることで、お子さまが相手に遠慮せずに全力で遊べるようにするという提案でした。

      

    (F班提案資料より)

    最終発表の結果、優勝はC班に。審査員からは、コンセプトの分かりやすさや外部の企業まで巻き込む事業視点、AIを活用した実現可能性など、当社がこれからチャレンジするべき内容だと共感を集めた点が勝因でした。

    全グループの発表の概要

    当社として今後の取り組みについて

    全体を通して、非常にレベルの高いアウトプットが目立つ結果に。提案内容のみならず、議論のプロセスにおいても参考となる気付きが多く、本プロジェクトを通して得られた示唆を活かした取り組みが、社内で始まろうとしています。学生の事後アンケートでは、今後も何らかの形で当社の経営課題に取り組みたいという回答が9割を超える結果に。学生との新しい取り組みも含め、今後の活動に是非ご期待ください。

    掲載された情報はすべて記事公開日時点のものです。