イオンファンタジーのエデュテイメント
あそびの研究 レポート
2022.07.04 UP
2022年2月17日(木)に東京大学 大学院 情報学環 藤本徹研究室が主催するオンラインセミナー「これからの子どもたちの遊びと学び」が開催されました。
子どもたちの遊びの環境は時代を経て大きく変化してきましたが、子どもたちの成長を支えるのは豊かな遊びの経験であることは変わりません。デジタルゲームの遊びの中にも、子どもたちの主体的な活動を促す学びのきっかけや関心の種が育つ世界が拡がっています。今回のオンラインセミナーでは、そうした子どもたちの豊かなゲームの遊びと学びについて理解を深め、子どもたちとゲームの関係を捉え直してみたい方に楽しい学びの機会をお届けします。
本記事では、セミナーの第二部・株式会社イオンファンタジーとの共同研究「遊びと学びをつなげる研究」の成果報告のうち、「成果2:教育的観点からのゲームレビュー2022」についてご紹介します。
東京大学大学院情報学環 准教授。専門はゲーム学習論、教育工学。慶應義塾大学環境情報学部卒。ペンシルバニア州立大学大学院博士課程修了。著書に「シリアスゲーム」(東京電機大学出版局)、「ゲームと教育・学習」(共編著、ミネルヴァ書房)訳書に「テレビゲーム教育論」、「デジタルゲーム学習」(東京電機大学出版局)、 「幸せな未来は「ゲーム」が創る」(早川書房)など
■教育的な観点から8作品のゲームの「学びの要素」を調査
今回は東京大学 大学院情報学環 藤本研究室に人気タイトル8作品の遊びの中に含まれる学びの要素を調査していただき、教育的な観点からそのゲームの特徴や要素、優れた点、そして留意点をまとめたレポート「教育的観点からのゲームレビュー2022」を作成していただきました。
<藤本先生のコメント>
バトル、シミュレーション、アクション、ボードゲームなど、デジタルゲームはそのジャンルのタイプによって、組み込まれた学びの要素はそれぞれ異なっています。それをみなさんにご紹介して、「ゲームのことはよくわからない」という時に、ゲーム選びの参考にしていきたいと思い、このレビューを企画しました。今回はまだそのゲーム自体の実証結果ではなく、「こういうタイプのゲームにはこういった学びの要素が含まれます」と、同じジャンルの他ゲームで出ている効果や研究的な知見を用いてレビューをしている所がありますので、まだまだ研究しきれていない要素もたくさんあります。
まずはこのレビューをとっかかりとしてゲームの世界に入って行っていただければと思いますし、お子さんに買い与えるだけでなくて、「大人も子どもと一緒に遊ぶ」というところも大事にしていただければと思います。
<レビューに掲載している8作品>
・Pokémon UNITE(ポケモンユナイト)
・あつまれ どうぶつの森
・MINECRAFT(マインクラフト)
・ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング
・Overcooked!® – オーバークック 王国のフルコース
・スプラトゥーン2
・桃太郎電鉄 〜昭和 平成 令和も定番!〜
・スーパーボンバーマン R オンライン
<レビューの構成>
・ゲームの紹介
・4つのポイント
①プレイしやすさ
②安心感
③親子のコミュニケーション
④身につくチカラ
・総評(特徴や優れた点など)
「教育的観点からのゲームレビュー2022」公開ページ(東京大学 大学院情報学環 藤本研究室のWEBサイトに飛びます)
※今回取り上げたゲームタイトルはあくまで代表的な例として選んでおり、他にも優れたゲームはとても選びきれないほど豊富に存在しています。これからも幅広いタイプのゲームタイトルを取り上げてレビューする予定です。製品情報は、今回レビューしたプラットフォームの情報を中心に記述しています。複数のプラットフォームで提供されているゲームは、すべてを網羅していない点をご了承ください。
※このレビューでは、ゲームのプレイ経験の中で触れる知識や、上達する過程で身につくスキルについて解説しています。これらの知識やスキルは、プレイにより必ず身に付くことを保証するものではありませんので、予めご了承ください。
■セミナーのアーカイブについて
こちらにて、当日のオンラインセミナーのアーカイブを公開しております。
(YouTubeに飛びます)
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