「ゲームが上手=頭が良い」は本当?ゲームで伸ばせる能力などを解説

ゲームと聞くと、まず保護者は「勉強の邪魔になる」というイメージがあるのではないでしょうか。お子さんがゲームに熱中していると、ゲームばかりしていないで、勉強をしてほしい、と考える保護者も多いでしょう。

しかし、ゲームが上手い人は頭が良い、といわれることがあります。

高学歴のプロゲーマーの存在や、高学歴な人の趣味がゲームだったりと、頭のいい人とゲームは何かと関連付いたイメージを見かけます。

ゲームをプレイすることで脳が活性化する、という研究結果も出ており、必ずしもゲームが勉強の妨げになるとは限らないのです。

出典元:The impact of digital media on children’s intelligence while controlling for genetic differences in cognition and socioeconomic background

勉強といえば、こつこつと少しずつ時間をかけて学力を向上させていくものです。ゲームはただの娯楽ではなく、何度も試行して課題に取り組んだり、操作技術を磨いていきます。

つまり、ゲームと勉強はどちらも上達するためのメカニズムが同じで、ゲームが上手い人は、そこで勉強に活きる能力を身につけているとも考えられます。

ゲームで伸びる7つの力

ゲームを上手くプレイするために求められる能力は、勉強でも必要な能力であり、共通点が多いといえます。

例えば学校での勉強は、国語や数学、英語、社会、理科など幅広い分野に分けられます。

ゲームでも同様に、シューティングゲームやパズルゲームなど、多種多様なジャンルがあります。それぞれに特徴があり、求められる能力も様々です。

ゲームで伸ばすことができる能力を見ていきましょう。

出典:ゲームカレッジLv.99-ゲームの学習効果

①論理的思考力(ロジカルシンキング)

論理的思考力とは、物事を筋道立てて考えることができる力です。

起きている事象に対して、より本質的に攻略するためにはどうすればよいかということを考えることで、この力が伸ばせます。

お子さんだけでなく、社会人にも必要な能力です。

②創造性

マインクラフトのように自由に建築物を創造したり、様々な能力や部品を組み合わせて戦うアクションゲームでは、創造性が育まれます。

作り上げたクリエイティブや、他者を魅了するアクションは、配信実況などでゲームの枠を超えて共有されることもあります。

③コミュニケーション能力

特にオンラインで人と連携を取りながらプレーするゲームでは、コミュニケーション能力が育まれます。

勝利のために瞬間的に適格なコミュニケーションを取り、プレーを有利に進める必要があるゲームでは、思考力も必要な高度なコミュニケーションが求められるでしょう。

④問題発見力

ゲームをプレーしていると、ストーリーを上手く進められなかったり、敗北したりすることがあります。その時に、「どうすればよいのか?」と考えることで伸びるのが問題発見力です。

この力は、ただ問題を見つけるだけでなく、原因を分析して整理した上で考える必要があったり、因果関係を把握することも必要なため思考力が育まれます。

⑤探求心

ゲームはお子さんの興味を引きやすく、それだけで探求心を刺激するコンテンツです。

さらに、広い世界を旅するオープンワールドゲームや、様々なモンスターが登場するタイプのゲームでは「まだ見ぬ何か」を探すために探求心が育まれます。

この力は、研究職やマーケティングなど、一つのことを掘り下げていく必要がある職種などには欠かせない力です。

⑥目的達成力

ゲームは何らかの目的を達成するための流れが敷かれています。その途中で様々な問題や障害物が登場します。クリアするためにそれらすべてを乗り越えて必要があるため、目的を達成する力が育まれるといえます。

⑦マルチタスク

特にアクションゲームをプレーする中では、同時に複数の処理を行う局面がたくさん発生します。

一つのことだけに集中していてもクリアすることができないため、マルチタスク能力が育まれるでしょう。

ゲームは勉強にも活きる

ゲームをはじめ、スポーツや趣味に「没頭する力」がある人は、その熱意が学習に向くことで驚異的に学力を伸ばすことがあります。

部活動を引退したあとに受験勉強を始めて急激に成績を上げていく人がその例です。

ゲームに関して言えば、単純なレベル上げに地道に取り組んだり、ただクリアするだけでなく、細かな収集要素のコンプリートなど、とにかくやりこむ要素が多いです。

ゲームをプレイすることで、脳が活性化するという研究もありますが、こちらは「より熟練した人ほど脳は活性化している」という結果を示唆しています。

出典元:(PDF)熟達度を視点としたテレビゲーム実施時の脳活動の分析

何か目標を持って、それに向かってひたすら進み続けるには、集中力や見合った才能よりもこの没頭する力が重要です。勉強でもなんでも、目標があっても「自分には無理かも」と考えたり、「大変そうだし」と諦めてしまうのは、このやりこみの経験がないからかもしれません。

何かに熱中し、時間を忘れて取り組むこと。その先でどんな成果が得られるかよりも、ただひたすらその没頭を楽しむこと。それが成長の根幹にあるべきものであり、そういった大きな経験がないからこそ、全力で頑張ることも、本気で頑張る力が自分にあることも知らないでいるのです。

この「やりこみ」の力は、一度経験してみないことには得られません。

なにかひとつのことをやりきる、とことんハマって没頭することによって、勉強にも没頭する体制を作ることが必要です。勉強に集中することが苦手な人は、まずは好きなことからでもなんでもよいので、徹底的に取り組む経験をしてみてもいいかもしれません。それが、勉強にも没頭するようになる、一つのきっかけになるのではないでしょうか。

まとめ

ゲームと勉強は、どちらも「こつこつ」「時間をかけて」「繰り返し反復する」という、上達するためのメカニズムが同じであり、求められる能力も似ています。

  • ①論理的思考力
  • ②創造性
  • ③コミュニケーション能力
  • ④問題発見力
  • ⑤探求心
  • ⑥目的達成力
  • ⑦マルチタスク

ゲームをすれば必ず勉強ができるようになる、というわけではありません。

しかし、ゲームをすることで伸びる能力があります。それを勉強に活かせられれば、必ず成長することができるのです。

面白いと感じたことをとことんやりこむことで、没頭する力を身につける。勉強もゲームも得意な人は、そうした力をゲームで学び、勉強でも活かしているのでしょう。

「勉強が苦手だ」、「集中できない」と、子どもが感じているのであれば、ゲームなど興味のあるところから取り組んでみるのも、良いきっかけになるかもしれませんね。

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株式会社ENロジカル
京都大学医学部医学研究科在学中に脳神経の形成機構の研究に従事。
在学中に起業し、事業売却を経験。
自身もwebのディレクターとして従事し、経営する会社ではいくつものwebメディアを運営している。
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