「ビジュアルプログラミング」はどのようなものかご存知でしょうか。
プログラミングという言葉は有名ですが、「ビジュアルプログラミング」には聞きなじみがないかもしれません。
ビジュアルプログラミングは、プログラミング言語を記述して構築するのではなく、直感的な操作で作成できるものです。
そんな「ビジュアルプログラミング」は、お子さんへの教育効果が高いとして注目されています。
今回はビジュアルプログラミングについて、メリットやおすすめの教材について紹介していきます。
ビジュアルプログラミングとは?

ビジュアルプログラミングとは、用意されたオブジェクトを組み合わせたり、線で繋いだりしてプログラムを作成する方法です。
直近5年ほどで注目を浴び始めたプログラミングの種類で、このプログラミング言語の登場により、プログラミングを始めるハードルが大きく下がりました。
テキストプログラミングとの違いは?
一般的にプログラミングと聞くと、テキストプログラミングを思い浮かべる方が多いと思います。
テキストプログラミングについて

テキストプログラミングは、文字や記号、数字のみで記述するプログラミングの方法です。
文法など独自の知識を学ぶ必要がありますが、現代のIT業界で広く使用されている手法です。
ビジュアルプログラミングについて

一方、ビジュアルプログラミングは、図形やブロックなどのオブジェクトを組み合わせたり、線で繋いだりするプログラミングの方法です。
あらかじめ用意されたパーツを使用するので、タイピングミスやバグが起きにくい点が特徴です。
操作が簡単で、すぐにプログラムを完成させられるので、子どもや初心者におすすめです。
ビジュアルプログラミングは子どもにおすすめ
ビジュアルプログラミングは、学習・操作のハードルが低く挫折しにくいのが特長です。
プログラミングに触れたことのないお子さんにもおすすめできます。
ビジュアルプログラミングで身につく能力

論理的思考
論理的思考とは、目的の達成に向けて、筋道を立てて、手段を考えることです。
自分の望むプログラムの完成を目指して、オブジェクトを組み合わせたり、繋いだりする過程で、論理的思考が身につきます。
プログラミング的思考
プログラミング的思考とは、論理的思考の一部です。
目的の達成に向けて、より効率の良い解決策や手段を考えることをいいます。プログラミング的思考では特に効率が重視されます
ビジュアルプログラミングでも、コツコツ続けると、一度完成させたプログラムのより良い構成を目指して、プログラミング的思考が身につきます。
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ビジュアルプログラミングのメリット・デメリット

ビジュアルプログラミングのメリット
ビジュアルプログラミングには3つの大きなメリットがあります。
①簡単に始められる
プログラミングと聞くと「難しい・始めにくい」というイメージが強いです。
しかし、ビジュアルプログラミングは、図形やイラストがメインで、始めやすいのが特長です。
また、操作方法もマウス操作やタップ操作がほとんどで、タイピングや複雑な文法を勉強する必要もないので、挫折しにくいといえるでしょう。
②モチベ-ションが上がりやすい
ビジュアルプログラミングは、視覚的に分かりやすく、全体像をイメージしやすいので、お子さんは楽しみながらプログラミングできます。
成果物ができるまでの時間も短いので、お子さんの楽しみや達成感が生まれやすくなっています。
③テキストプログラミングの学習につなげやすい
ビジュアルプログラミングを学ぶ中で、「プログラミング的思考」が身に付き、テキストプログラミングを始める前の土台になります。
直感的な操作で習得しやすいため、初めてのプログラミングとしておすすめです。
ビジュアルプログラミングのデメリット

一方で、ビジュアルプログラミングにもデメリットがあります。
①作れるものに制限がある
ビジュアルプログラミングは「分かりやすさ」を重視しているため、テキストプログラミングと比べて複雑な処理が苦手です。
「条件分岐」や「関数」を使うようなプログラムは作れない場合が多いです。
ですので、細かくリアルな動きをするゲームや、SNSのように自己完結できないアプリの作成は難しいです。
②プログラムの修正に時間がかかる
プログラムがオブジェクトの組み合わせで構成されるので、完成後に修正・変更したいとき、該当箇所のみの修正・変更がしにくくなっています。また、小さな変更でも、パーツや線を繋ぎなおす必要が生じます。
定期的に変更が必要なプログラムなどはテキストプログラミングに軍配が上がります。
プログラミングの入門学習としては最適なビジュアルプログラミングですが、本格的な開発には向かないといえるでしょう。
ビジュアルプログラミングが注目されている理由

更なるIT化が予測される今後の社会では、様々な職業でAIや機械を利用して、意図した処理を行う必要があります。
つまり、プログラミングはIT業界だけのものでは無いのです。
実際に文部科学省は、プログラミング的思考に注目して、2020年より学習指導要領にて小学校からのプログラミング教育を必修化しました。
また、近年はプログラミングを学べる習い事も沢山あります。
それほど、プログラミングは今後の社会に必要な能力といえるでしょう。
そのプログラミングを学ぶための第一歩として、ビジュアルプログラミングは重要なのです。
子どもにもおすすめのビジュアルプログラミング言語3選
①Splingin’

ビジュアルプログラミングでゲームを作成する無料アプリです。
右脳と左脳を鍛えた人間の「創造力」を鍛えるというコンセプトです。
自分で書いたイラストや写真、画像にタップ操作でアイコンを設定し、ゲームを作成します。
アイコン同士の組み合わせで、複雑なゲームも作成可能です。
また、作成したゲームをアップロードして、全世界のユーザーとシェアできる点も魅力です。
②Scratch
マサチューセッツ工科大学のメディア・ラボ、ライフロング・キンダーガーテンが作成した無料のプログラミング言語で、日本語にも対応しています。
ネコやイヌなどかわいいキャラクターを簡単なキーボード入力やマウス操作で動かし、指示の書かれたブロックを繋いでプログラムを組みます。
アニメーションを作ったり、音楽を付けたりも可能です。
③Google Blocky

Googleが提供しているビジュアルプログラミング言語です。
パズルや迷路、音楽など8種類のアクティビティをカスタマイズしたり、1からオリジナルのプログラムを作ったりできます。
作成したプログラムを、テキストプログラミング言語でどのようなコードになるのか、表示してくれる点が魅力で、テキストプログラミングへのつなぎとしてもおすすめです。
【まとめ】ビジュアルプログラミングは入門として最適

今回はビジュアルプログラミングのメリットやおすすめ言語に関して解説してきました。
論理的思考やプログラミング的思考は今後様々な職業で必要となる能力です。
ビジュアルプログラミングは、子どもでも楽しみながら能力を身に付けることができます。
もしお子さんが「プログラミングをやってみたい」と思っていたら、ビジュアルプログラミングから始めてみるのもおすすめです。
こちらの記事では、プログラミング教育が小学校で必修化された背景でもある「STEAM教育」について解説しています。
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